日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ベルンヘア・デア・ガルテネーレべるんへあであがるてねーれWernher der Gartenære ドイツの詩人。生没年、生涯とも未詳。バイエルンを舞台とする13世紀の叙事詩『ヘルムブレヒト』の作者として知られる。この作品は、社会の基盤をなす農民の立場を主張する父親と、騎士生活にあこがれ、家出して盗賊の仲間に入り、庶民を苦しめる息子の葛藤(かっとう)を描いたもので、息子が悲惨な最期を遂げるという結末であるが、背景には騎士階級の衰退と、市民・農民勢力の拡張という社会情勢の変動が考えられる。[浜崎長寿] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例