ペクリウム(その他表記)peculium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペクリウム」の意味・わかりやすい解説

ペクリウム
peculium

古代ローマにおいて法的に所有権をもたない人,すなわち家父長権下の息子または奴隷が一定限度内で許された財産 (金銭,物品,土地,奴隷など) を意味する。このような措置は古代ローマ社会において財政と商工業活動の発展によって増大した。法的にはペクリウムは第三者に対して責任の主体となる父または主人の純然たる自発的贈与であり,いつでも取消すことができるが,実際には息子または奴隷が自由に処理することができ,奴隷の場合には,その取得財産によって解放を獲得したり,擬制的な遺言によってそれを譲渡することもできた。皇帝アウグスツス (在位前 27~後 14) の治世以降,兵士が軍務によって取得した財産は自動的にペクリウム (軍営のペクリウム peculium castrense) と認められた。

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