日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペレベルゼフ」の意味・わかりやすい解説
ペレベルゼフ
ぺれべるぜふ
Валерьян Фёдорович Переверзев/Valer'yan Fyodorovich Pereverzev
(1882―1968)
ロシア・ソ連の文芸学者。1905年、革命運動に参加したかどでハリコフ(ハルキウ)大学を除籍、流刑される。1911年モスクワへ帰り、獄中で書き上げた『ドストエフスキーの創作』(1912)と『ゴーゴリの創作』(1914)を出版し文名を得る。革命後フリーチェ、ルナチャルスキーらとともに雑誌や『文学百科辞典』の編集に携わる一方、1921年モスクワ大学教授となり優秀な文芸学者たちを育て、その論文集『文芸学』(1928)を刊行、いわゆるペレベルゼフ学派を形成した。1938年スターリンに粛清されたが1956年に名誉回復、その後は古代ロシア文学研究に向かった。
[箕浦達二]