ホスフィン錯体(読み)ホスフィンサクタイ

化学辞典 第2版 「ホスフィン錯体」の解説

ホスフィン錯体
ホスフィンサクタイ
phosphine complex

ホスフィン誘導体PR3,P(OR)3,ハロゲン化リンPX3は,一酸化炭素COと同様にσ電子供与体,π電子受容体の両方の性質をもち,金属に配位して低原子価金属錯体を安定化させる.このようなホスフィンを含む錯体をホスフィン錯体という.[Pt{P(C6H5)3}4]や[Ni(PCl3)4]など多くの錯体が知られている.COや,π-シクロペンタジエニルなど,ほかの配位子とともに錯体をつくることもある.また,有機遷移金属化合物を合成するとき,炭素-金属結合を安定化させるために,ホスフィン誘導体を用いることも多い.上述したもののほか,1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(C6H5)2PCH2CH2P(C6H5)2のような二座配位ホスフィンもよく用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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