ほらほら(読み)ホラホラ

デジタル大辞泉 「ほらほら」の意味・読み・例文・類語

ほら‐ほら

[副]
炎などがかすかに揺れ動くさま。ゆらゆら。
灯影の―と覚束なくも漂いつつ」〈紅葉・不言不語〉
着物の裾がちらちらとひるがえるさま。ひらひら。
「裾も―踏みかへす」〈浄・先代萩
ある状況が少しずつ現れるさま。ちらほら。
どての桜も―と咲き初めたるよし」〈人・清談若緑・初〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ほらほら」の意味・読み・例文・類語

ほら‐ほら

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. 歩くに伴って着物の裾などがまくれて翻るさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「そろりそろりの抜き足や差し足の裾ほらほらと」(出典:浄瑠璃・本領曾我(1706頃)一)
  3. 炎や湯気などがゆれ動くさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「ほらほらと燃ゆる火の」(出典:いさなとり(1891)〈幸田露伴〉三一)
  4. わずかに少しずつ現われるさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「塢(どて)の桜もほらほらと咲初たるよし」(出典人情本・清談若緑(19C中)初)

ほら‐ほら

  1. 〘 感動詞 〙 感動詞「ほら」を重ねたもの。
    1. [初出の実例]「ほら、ほら、あそこより来るは君が望の男なり」(出典:幼学読本(1887)〈西邨貞〉四)

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