世界遺産詳解 「マトボの丘群」の解説 マトボのおかぐん【マトボの丘群】 2003年に登録されたジンバブエの世界遺産(文化遺産)。同国南部の都市ブラワヨの南約35kmに位置し、花崗岩質の小丘と渓谷からなる、遺産2050km2、バッファーゾーン1050km2の広大な岩石地帯である。そのうち440km2がジンバブエ最古の国立公園となっている。この国立公園内には花崗岩の奇岩の続く奇観のほか、ムポポマ川渓谷の美しい景観などの景勝地が含まれている。この岩石地帯には、洞窟や岩肌に3500点に及ぶ岩絵群が残り、これらは少なくとも1万3000年前に描かれている。また、ここは、古くからショナ人をはじめとするアフリカ南部の人々の霊場とされてきたところで、さまざまな儀式や宗教行事が行われているところでもある。この一帯にはクロサイ、シロサイなどの野生生物が生息していて、「アフリカのナポレオン」と呼ばれたセシル・ジョン・ローズ(1853~1902年)の墓などがある。◇英名はMatobo Hills。マトボとは「はげ頭」の意味。 出典 講談社世界遺産詳解について 情報