日本大百科全書(ニッポニカ) 「マラケシュ宣言」の意味・わかりやすい解説
マラケシュ宣言
まらけしゅせんげん
Marrakesh Declaration
1994年4月15日、モロッコのマラケシュで開かれたガット(GATT、関税および貿易に関する一般協定)のウルグアイ・ラウンド閣僚会議で採択された、同ラウンドの終結宣言。マラケシュ宣言は、(1)紛争処理メカニズム、(2)関税引き下げ、(3)知的財産権保護ならびに農業および繊維貿易自由化など、ウルグアイ・ラウンド最終協定が「世界的な貿易、投資、雇用、所得増につながる」と高く評価。また、ガットの機能を発展的に継承する世界貿易機関(WTO)の設立が、「世界的規模での経済協調の新たな時代の幕開けになる」と訴えた。最終協定には109か国・地域が署名。95年1月1日、WTOが発足した。
[大井 誠]
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