日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミシャン」の意味・わかりやすい解説
ミシャン
みしゃん
Edward Joshua Mishan
(1917―2014)
イギリスの経済学者。マンチェスターに生まれる。1951年シカゴ大学で経済学博士の学位を取得。1956~1977年ロンドン・スクール・オブ・エコノミックスの教授、ついでロンドンのシティ・ユニバーシティのオナラリー・メンバー。1967年の『経済成長の代価』The Costs of Economic Growthで市場メカニズムにとっての「外部性」重視の論点を提出し、以後、生活の質の観点からの成長批判・経済学批判を展開。主著は、『経済学21の俗説』Twenty-one Popular Economic Fallacies(1969)、『費用・便益分析』Cost-Benefit Analysis(1971)、『規範経済学序説』An Introduction to Normative Economics(1981)、『経済学の神話性』Economic Myths and the Methodology of Economics(1986)。
[岸本重陳]
『都留重人監訳『経済成長の代価』(1971・岩波書店)』▽『伊達邦春・山岡道男訳『経済学21の俗説――こんな"常識"がまかり通っている』(1977・日本経済新聞社)』▽『都留重人他訳『経済学の神話性』(1987・ダイヤモンド社)』