ミス・ロンリーハーツ(読み)みすろんりーはーつ(その他表記)Miss Lonelyhearts

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミス・ロンリーハーツ」の意味・わかりやすい解説

ミス・ロンリーハーツ
みすろんりーはーつ
Miss Lonelyhearts

アメリカの作家N・ウェストの中編小説。1933年刊。新聞の身上相談欄を受け持つ若い男性記者ミス・ロンリーハーツ(「孤独な娘」という筆名)は、読者からの切実な訴えを絶えず聞かされて憂鬱(ゆううつ)症になり、女と関係したり、恋人ベティと田舎(いなか)の農場へ行ったりして、混乱した意識に秩序を回復しようとするが果たせない。ついに身上相談をやめ、妊娠したベティに結婚を承諾させて精神の安定を得るが、つまらぬできごとで死んでしまう。不況期の世相を背景に、冷酷無情な社会を内面から告発した秀作。

[大浦暁生]

『丸谷才一訳『世界文学全集18 孤独な娘』(1966・集英社)』

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