ミフシハバチ(読み)みふしはばち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミフシハバチ」の意味・わかりやすい解説

ミフシハバチ
みふしはばち / 三節葉蜂

昆虫綱膜翅(まくし)目広腰亜目ミフシハバチ科Argidaeの総称。体長10ミリメートル前後のわりに目だたないハバチである。触角が3節で、第3節が長くやや棍棒(こんぼう)状なのでわかりやすいグループである。幼虫の食草はほとんど広葉樹である。幼虫は体が緑色黒斑(こくはん)や毛があり、毛虫と間違われるが、腹脚が第2~第6腹節にあることで区別できる。1世代1年のものが多いが、1年に数世代繰り返すものもかなりある。バラを食うチュウレンジバチツツジを食うルリチュウレンジは年3、4世代で、きわめて普通である。世界に800種を産するといわれ、とくにアフリカで分化している。日本には約40種を産する。

[奥谷禎一]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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