むずらむ

精選版 日本国語大辞典 「むずらむ」の意味・読み・例文・類語

むず‐・らむ

(推量助動詞「むず」の終止形に推量の助動詞「らむ」が付いたもの) 現在、あるいは未来についての推量を表わす。…であろう。
蜻蛉(974頃)上「いかにしたまはんすらむ。ひととりは世におはせじな」
[語誌](1)「む」と「らむ」とは直接に付くことはないが、「むとすらむ」の形では和歌にも用いられ、その変化である「むずらむ」は会話を中心に多用された。
(2)中古から「むず」の単純終止は少なく、終止形の大半が「らむ」を下接するもので、中世に至って急激に増大する。本来は「らむ」が現在推量などの意味機能を担っていたと思われるが、時代が下るとともに「むず」との弁別は難しくなる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android