ムタワッキル(その他表記)al-Mutawakkil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムタワッキル」の意味・わかりやすい解説

ムタワッキル
al-Mutawakkil

[生]822.3. イラク
[没]861.12. サーマッラー
アッバース朝第 10代のカリフ (在位 847~861) 。第8代カリフ,ムータシムの息子。トルコ人親衛隊のため退位させられた第9代カリフ,ワーシクの弟。彼の治世中,アッバース朝は衰退期に入っていた。保守的な神学派と結び,カリフ権を神格化してみずから「地上における神の影」と称し,第7代カリフ,マームーンが公認したムータジラ派を異端とし,またキリスト教,ユダヤ教に対する差別を強化した。トルコ人軍閥に左右されていたカリフの威信回復をはかったが,果さないまま長子ムンタシルに殺害された。

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