ファルガーニー
ふぁるがーにー
Abu'l-‘Abbās A
mad ibn Mu
ammad ibn Kathīr al-Farghāīn
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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ファルガーニー
al-Farghānī
生没年:?-861以後
アラブの天文学者。ラテン名はアルフラガヌスAlfraganus。中央アジアのフェルガナ出身で,アッバース朝カリフのマームーンやムタワッキルに仕え,バグダードやカイロで活躍した。土木事業などにも従事したと伝えられる。主著《天文学総論》(種々の別名あり)は,プトレマイオスの天文学を最新の知識に基づいてわかりやすく解説したもので,広く読まれた。とくにヨーロッパでは,12世紀にラテン語に翻訳されて以来,天文学知識の源泉としてレギオモンタヌスなどにより重視され,17世紀に至るまで研究や出版が続けられた。
執筆者:鈴木 孝典
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ファルガーニー
al-Farghānī, Ahmad ibn Muhammad
9世紀頃のイスラムの天文学者。ファルガーナ地方出身。中世ヨーロッパではアルフラガヌス Alfraganusの名で知られていた。アッバース朝のカリフ,マームーンに雇われ,829年に設けられたバグダードの天文観測所の専属の学者として天体観測に従事し,アストロラーベなどの天体観測器具の製作に関する書物や天文学の概説書 (『天体の運動と天文知識の要綱』) を著わした。この書物はラテン語に翻訳され,15世紀頃まで広く読まれた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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ファルガーニー
Farghāni
生没年不詳
9世紀ごろのイスラームの天文学者
アッバース朝カリフのマームーンやムタワッキルに仕え,バグダードやカイロで活躍。著書『天文学集成』はラテン語にも訳され,ヨーロッパの科学に大きな影響を与えた。
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
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世界大百科事典(旧版)内のファルガーニーの言及
【コロンブス】より
… この島はゴメラ島から計算して1128リーグの地点にあり,この数字はまさしくコロンブスが予定していた数字でもあった。彼は上述のダイイの著書から,地球の経緯度1゜を562/3マイルとする9世紀のアラブの地理学者ファルガーニーの説を採用して,地球の一周長を2万0400マイル,すなわち5100リーグと算出し,陸地と海面の比率については,同書に収録されている《エスドラス書》の記事に従い,6:1と考え,ヨーロッパの西端からジパング周辺の群島地域までを730~750リーグとした。これにマルコ・ポーロの記述によるジパング~大陸間1500マイル,つまり,375リーグを加算すると,計1105~1125リーグとなる。…
※「ファルガーニー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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