メイドゥム(その他表記)Maydum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メイドゥム」の意味・わかりやすい解説

メイドゥム
Maydum

エジプト中部,メンフィスに近いナイル川西岸のベニースエイフ県にある古代エジプト遺跡。Medumとも綴る。ピラミッドに加え,葬祭殿,ナイル川の河岸に建つ流域神殿,およびそれらをつなぐ通路など,古王国時代(前2686頃~前2181頃)の一般的な葬送施設をすべて備えた,現存する最古のピラミッド複合体がある。メイドゥムのピラミッドは当初 7段の階段式ピラミッドとして建設されたが,のちに 1段を追加。最後に階段部分が石積みで充填され,さらに表面がトゥラ産石灰岩の化粧石でくまなく覆われ,真正ピラミッドの形になった。研究者によると,第3王朝(前2686頃~前2613頃)最後の王フニがこのピラミッドの建設に着手し,跡を継いだ第4王朝(前2613頃~前2494頃)最初の王スネフルが完成させたと考えられる。だがスネフル王による建設が終盤に入った頃,表面の化粧石と階段部分を埋めた石積みが崩れ始め,建設作業は中止。葬祭殿にも刻印は施されていない。崩壊により,ピラミッドは現在の姿となった。

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