めがね
eyeglasses
視力の矯正や,眼の保護のために用いられる器具。近視,遠視,乱視,老眼などのような眼の屈折異常を補正するためのレンズ系を用いたものと,強い光や紫外線などに対して眼を保護するためのフィルタを用いたものとがある。近視には凹レンズ,遠視および老眼には凸レンズ,乱視には円柱レンズが用いられる。それぞれ非正視の程度に応じて適当な度 (強さ) のレンズが使われる。レンズの強さを示すには,メートル単位ではかったレンズの焦点距離の逆数を使い,ジオプターという単位で表わし,凸レンズは (+) ,凹レンズには (-) をつける。一般のいわゆるかけめがねのほかにコンタクトレンズがある。また,潜水者用の水中めがね,運転者用のゴーグルなどのほか,おしゃれ用や,片めがねもある。レンズの光学的利用は 13世紀に R.ベーコンによって唱えられたが,すでに 10世紀には枠つきの拡大鏡が中国人に用いられていたという。 1480年にギルランダイオがめがねをかけた『聖ヒエロニムス』を描いたため,めがね業者は聖ヒエロニムスを守護聖人とする。日本には 16世紀,フランシスコ・ザビエルが伝えたといわれる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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