凸レンズ(読み)とつれんず

日本大百科全書(ニッポニカ) 「凸レンズ」の意味・わかりやすい解説

凸レンズ
とつれんず

レンズ両面または一面が凸であって、焦点距離が正であるレンズ。凸レンズの前側(ぜんそく)焦点よりも前方にある物体は、レンズの後方に倒立実像を生ずる。前側焦点とレンズの間にある物体は、レンズの前方に正立虚像を生ずる。後者の例は、虫めがねの使用状態のときがそれである。凸レンズは、遠視眼矯正および老眼の人の読書用掛け眼鏡レンズとして用いられる。凸レンズに太陽光線を当てると、焦点に光が集中し、そこに可燃物があると発火する。したがって、凸レンズ状のプラスチック製品などを日なたに放置しないよう注意することが必要である。

[三宅和夫]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「凸レンズ」の意味・わかりやすい解説

凸レンズ
とつレンズ
convex lens

中央部分が周辺部分より厚いレンズ。光を集束させるので,遠視眼用眼鏡,拡大用の虫眼鏡その他光学器械に用いられる。形によって両凸レンズ平凸レンズ凹凸レンズの3種に分類される。

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