守護聖人(読み)しゅごせいじん

精選版 日本国語大辞典「守護聖人」の解説

しゅご‐せいじん【守護聖人】

〘名〙 カトリック教会における聖人崇拝の一形態。個々の人間・職業・都市・国家・病気などについて、それを保護し神へのとりなしをすると信じられている聖人のこと。パリとフランスの守護聖人はジュヌビエーブ、船員の守護聖人は大天使ミカエルなど。保護の聖人。

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世界大百科事典 第2版「守護聖人」の解説

しゅごせいじん【守護聖人 patron saints】

キリスト教世界において,特定の団体,教会,都市,国などを保護すると考えられた聖人のこと。多神教世界が一神教としてのキリスト教と接触する過程で生じたのが守護聖人崇拝である。ヨーロッパでは,ゲルマン地域はもとよりすでにローマ化されていた地域も含めて異教的伝統をのこす世界では,子どもの誕生,結婚,葬儀などの人生の節目や,農耕における播種収穫,その他病気や災難にみまわれたときなどにさまざまな儀礼があり,それぞれの生活領域に固有の神々がいた。

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世界大百科事典内の守護聖人の言及

【兄弟団】より

…こうした行事のために構成員は一定の会費を支払い,構成員としての義務を怠った際に科される罰金として貨幣,ワイン,蠟などを支払った。兄弟団は特定の教会に専用の祭壇をもっており,それぞれの守護聖人をまつっていた。ときには小聖堂をもち,専属の祭壇づき司祭(アルタリストAltarist)をおいている兄弟団すらあった。…

【守護霊】より

…干支(えと)と結びついた神仏を個人の守護霊とする例は現代の日本にも見られる。ユダヤ教の守護天使やキリスト教の守護聖人は個人の守護霊であると同時に,土地,職業,自然などの守護神ともされる。未開民族においては,オマハ・インディアンのように,思春期の幻覚や夢に現れた動物霊が各個人の守護霊とされるという類の例が少なくない。…

【聖人】より

…また,聖人の徳や超自然的な力にあやかり,特定の職業や災難,さらには特定の場所や学校,施設などの建造物を聖人にゆだねて保護を乞う習慣もカトリックでは広く行われている。守護聖人と呼ばれるのがそれであり,東方正教会もコプト教会も,独自の教会暦に従って諸聖人の祝日を祝っている。一方,プロテスタント教会には,制度上も習慣上も聖人祝日は見られず,聖人崇拝に対しては否定的態度が顕著である。…

※「守護聖人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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