もっさり(読み)モッサリ

デジタル大辞泉 「もっさり」の意味・読み・例文・類語

もっさり

[副](スル)
やぼったいさま。あかぬけしていないさま。「もっさり(と)した人」
ぼんやりしていて気のきかないさま。「もっさり(と)つっ立っている」
髪の毛が多いさま。毛深いさま。「もっさり(と)した襟足

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精選版 日本国語大辞典 「もっさり」の意味・読み・例文・類語

もっさり

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
    1. 世情にうとく気がきかないさま、あか抜けしないさま、見ばえがしないさまなどを表わす語。〔詞葉新雅(1792)〕
      1. [初出の実例]「御客が上手にはめなさる。女郎がもっさり踏かぶる」(出典:売卜先生安楽伝授(1796)下)
    2. ぼうっとしていて気がきかないさまを表わす語。「もっさりとつっ立っている」
      1. [初出の実例]「ベッドの真中のほうへもっさり這い出て来て」(出典:弟(1973)〈古井由吉〉)
    3. 毛がふかぶかと生えているさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「モッサリした束子のやうなヒゲをつけてゐる時は」(出典:苦笑風呂(1948)〈古川緑波〉映画漫談)
    4. こんもりと盛りあがっているさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「刈っておいた青草をもっさりと載せる」(出典:父━その死(1949)〈幸田文〉菅野の記)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「こんな野方(モッサリ)半衿をくれたが」(出典:穴さがし心の内そと(1863‐65頃)初)
  3. [ 3 ] やぼな人。いなか者。
    1. [初出の実例]「ここな田舎(モッサリ)殿」(出典:売卜先生安楽伝授(1796)下)

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