もて隠す(読み)モテカクス

デジタル大辞泉 「もて隠す」の意味・読み・例文・類語

もて‐かく・す【もて隠す】

[動サ四]
うまく隠す。人に見られないようにする。
「あはれなる御ありさまを、ただこの大将殿の御心に―・されて」〈花散里
そのままにしておく。
飲食少し―・して調へそなふべきなり」〈今昔・九・一八

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精選版 日本国語大辞典 「もて隠す」の意味・読み・例文・類語

もて‐かく・す【もて隠】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 ( 「もて」は接頭語 )
  2. うまくかくす。人に見られないようにする。人に知れないようにする。
    1. [初出の実例]「をさめむ事は我と汝としてこよひもてかくしてむ」(出典:観智院本三宝絵(984)中)
  3. 欠点などが、表われぬようにうまくとりつくろう。大切にかばい守る。
    1. [初出の実例]「この大将殿の御心に、もてかくされて、過ぐし給ふなるべし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)花散里)
  4. そのままにしておく。ほうっておく。
    1. [初出の実例]「飲食(おんじき)は、少し持隠して調へ可備(そなふべ)き也」(出典今昔物語集(1120頃か)九)

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