少し(読み)スコシ

デジタル大辞泉 「少し」の意味・読み・例文・類語

すこし【少し/寡し】

[副]数量程度などがわずかであるさま。ちょっと。「―休もう」「通常より―高い金額」「もう―で到着する」「―は改善された」
[用法]すこし・ちょっと――「この洋服は少し(ちょっと)大きすぎる」「少し(ちょっと)お待ちください」などでは相通じて用いられる。◇「少し」には、「少しの暇」「少しは理解できる」などのように名詞的な使い方もある。「ちょっと」は、ややくだけた言い方。◇「ちょっとした」の形で、ある水準・程度に達している意を表す使い方と、打消しを伴って「かんたんには…できない」の意を表す使い方は「少し」にはない。「ちょっとした財産」「ちょっと想像もつかない珍事」など。◇類似の語に「少々」がある。「少し」「ちょっと」に比べ文章語的であり、「少々のことでは驚かない」「牛肉を少々買い求めた」などとも使う。
[類語]少ない少しく少少ちょっとちょいとちとちっとちょっぴりいささかいくらかいくぶんやや心持ち気持ち多少若干二三少数少量僅僅わずか数えるほどたったただたかだかしばらくなけなしささやか一抹心ばかり印ばかり形ばかり低い手薄少なめ内輪軽少軽微微弱微微微少僅少些少最少微量ちびちび一つまみ一握り一抹一息紙一重雀の涙鼻の差残り少ないちょこっとちょこんとちょっこりちょびちょびちょびっとちょぼちょぼちょろりちょんびりちょんぼりちらり爪の垢小口ささやか寸毫プチ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「少し」の意味・読み・例文・類語

すこし【少・寡】

  1. 〘 副詞 〙 数量、程度が小であるさま。わずかに。
    1. [初出の実例]「玉篋(たまくしげ)(すこし)開くに 白雲の 箱より出でて」(出典万葉集(8C後)九・一七四〇)
    2. 「式部が所にぞ、気色あることはあらむ。すこしづつかたり申せとせめらる」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

少しの語誌

( 1 )「すこ」は、「すこぶる」の「すこ」、また、「すくなし」の「すく」と同根。「すこし」は、「すくなし」と類似の意味を持つが、「すこし」は副詞、「すくなし」は形容詞であり、意味も、前者は存在することを肯定的に、後者は否定的にとらえての表現である。
( 2 )→「すこしき」「すこしく」の語誌

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