日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマイトトンボ」の意味・わかりやすい解説 ヤマイトトンボやまいととんぼ / 山糸蜻蛉 昆虫綱トンボ目ヤマイトトンボ科Megapodagrionidaeに属する昆虫。体長45ミリ内外のやや大形のイトトンボで、金属緑色は帯びないがややアオイトトンボ科のものに似る。静止の際には前・後翅(し)を半開にする。はねは周縁部に小間挿脈が多く、ときに結節横脈が2個以上現れるものもあり、イトトンボ型とカワトンボ型をつなぐ多元的原始群と考えられている。東南アジア、オーストラリア区、新熱帯区などに散在的に分布し、日本にはトゲオトンボ属のものが九州、四国、琉球(りゅうきゅう)諸島に数種類みられ、いずれも深山の渓流に生活する。[朝比奈正二郎] トンボのおもな種類(4)〔標本画〕 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例