ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨベルの書」の意味・わかりやすい解説 ヨベルの書ヨベルのしょBook of Jubilees 旧約聖書偽典の一つ。前2世紀後半の作といわれる。原典はヘブライ語で書かれ,エチオピア語訳,ラテン語訳断片がある。内容は,主なる神がシナイ山でモーセに契約の板を与えたとき,天地創造から『出エジプト記』 12章までの歴史を各 49年から成る 49ヨベルに分けて述べたものに著者がエッセネ派の律法厳守の立場から祭儀式や倫理について解釈を与えたもの。別名『小創世記』という。クムラン文書に本書のヘブライ語断片が発見され,またエチオピア北部のファラーシャ部族の間では正典と同様に重んじられている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by