ライムンドゥス(英語表記)Raymundus de Peñafort

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ライムンドゥス」の意味・わかりやすい解説

ライムンドゥス[ペニャフォルト]
Raymundus de Peñafort

[生]1185頃.バルセロナ,ペニャフォルト
[没]1275.1.5. バルセロナ
スペインの教会法学者。ボローニャで教会法を学び,教え,帰郷して 1222年ドミニコ会に入った。 30年教皇から委嘱された教会法令集は,34年グレゴリウス9世法令集として公布された。 38~40年ドミニコ会総会長をつとめ,会則を改訂イスラム教徒への伝道奴隷となったキリスト教徒救済にも尽力し,奴隷救済会 (メルセス会) の創立者の一人となり,ヘブライ語アラビア語の学校を建て,トマスに『対異教徒大全』の執筆を求めた。主著『良心問題大全』 Summa de casibus poenitentiae (4巻) 。 1610年列聖。

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世界大百科事典(旧版)内のライムンドゥスの言及

【ドミニコ会】より

…1229年以来パリ大学神学部に一講座を常設してスコラ学の中心となりトマス・アクイナスらの碩学を生んだ。教会法の分野でもペンニャフォルトのライムンドゥスRaimundus de Peñafortなど偉才が出て異端審問制度の権威となった。神秘思想ではエックハルトらが現れ,その一人であるシエナの聖女カタリナは一般信徒の信仰生活を鼓舞する〈第三会〉会員であった。…

※「ライムンドゥス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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