ラエティ(その他表記)laeti

改訂新版 世界大百科事典 「ラエティ」の意味・わかりやすい解説

ラエティ
laeti

ローマの帝政期に,帝国内に定住させられ農民となった外来民族。おもに投降したり捕虜になったゲルマン人からなっていた。特に3世紀以降,多くのゲルマン人が,おもにガリア国有地土地を与えられて定住した。ラエティには移動の自由はなく,一部の者は軍役義務を負っていた。この制度起源はゲルマン人自身の中にあったと考えられている。
インクイリヌス
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のラエティの言及

【ローマ】より

…この時期,ラテン文学も頂点に達し,ウェルギリウス,ホラティウス,リウィウスらは文筆を通してアウグストゥスをたたえた。 彼は征服戦争を極力避けたが,北方ではドナウ川まで国境を広げ,ラエティア,ノリクム,パンノニア,モエシアなどの諸属州を置いてバルカン半島を北部に対して守った。しかしライン国境をエルベ川まで広げる企図は,ウァルスの率いる軍団がトイトブルクの戦(後9)でアルミニウスの率いるゲルマン人に全滅させられたことによって挫折した。…

※「ラエティ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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