ラッタッツィ(読み)らったっつぃ(英語表記)Urbano Rattazzi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラッタッツィ」の意味・わかりやすい解説

ラッタッツィ
らったっつぃ
Urbano Rattazzi
(1808―1873)

イタリアの政治家。1848年以来ピエモンテ議会代議士。1848~1849年の革命の時代に閣僚経験をもったが、その後自由主義的君主主義の急進派を代表する中道左派首領となり、ダゼリオ内閣の強硬な反対派となった。1852年、中道右派カブールと提携を結ぶ。この結果成立した中道連合(1852~1858)がカブール政権の議会的基盤となり、ラッタッツィは同政権の法相や内相の要職を占めた。1859~1860年にカブールのニッツァ(ニース)とサボイアサボア)のフランスへの割譲政策に反対した。カブールの死後、1862年と1867年の二度イタリア王国首相になったが、いずれもガリバルディとの裏取引がもとで辞任した。

[重岡保郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android