農民解放(読み)のうみんかいほう

百科事典マイペディア「農民解放」の解説

農民解放【のうみんかいほう】

農民封建地代から解放されて独立自営農民になること。封建末期には地代金納化や農業生産力の上昇で,農民の剰余生産物の蓄積が増大し経済外的強制から解放される。その程度は各国資本主義の発展度に左右され,逆に解放形態の差が,その後の農民層分解や資本主義の展開構造に影響を与える。
→関連項目小作制度

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版「農民解放」の解説

のうみんかいほう【農民解放】

中世以来領主制支配下にあった農民を,その隷属状態から解放して自由な農業経営者たらしめるため,18世紀末から19世紀にかけてヨーロッパ各国で行われた改革。農業制度を資本主義体制に順応させるための改革ともいいうる。中世末の農奴解放とは概念的に区別される。改革の内容は大別して,(1)農民の人格的自由の承認,(2)賦役貢租,十分の一税等の物的負担からの解放,(3)農民の土地所有権の確認,の3点から成るが,革命を通じて領主の諸権利を全面的に廃棄したフランスを除き,一般には農民による領主への補償金(権利の買戻金)支払を条件としており,その補償条件を含めて解放の様態は国によりさまざまである。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

動員令

〘名〙 旧制で、戦時または事変に際し、在郷軍人を召集する命令。※東京朝日新聞‐明治三七年(1904)二月四日「隠密に本国に於ては数個軍団に動員令を布きたる形跡あり」...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android