ラバテラ(読み)らばてら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラバテラ」の意味・わかりやすい解説

ラバテラ
らばてら
[学] Lavatera

アオイ科(APG分類:アオイ科)ラバテラ属(ハナアオイ属)の総称。本属植物中、もっとも多くつくられるのはハナアオイL. trimestris L.である。南ヨーロッパ、北アフリカ、シリア原産の耐寒性一年草で、花容、草姿はムクゲフヨウに似る。日本には明治に渡来し、一般にはなじみのない花であったが、最近ヨーロッパの改良種が紹介され、栽培されるようになった。グラナダ種は四倍体品種で、高さ1メートル、大輪の濃桃色花を開く。シルバーカップ種は矮性(わいせい)種で高さ50センチメートル、大輪桃色花で多花性である。モンブラン種も矮性で高さ40センチメートル、純白色花を開く。開花は夏で、4月に播種(はしゅ)するが、暖地では秋播(ま)きでもよい。ビニルポットで育苗すると、根傷みしないのでよい。

[山口美智子 2020年4月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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