ランフランク(その他表記)Lanfranc

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランフランク」の意味・わかりやすい解説

ランフランク
Lanfranc

[生]1005頃.パビア
[没]1089.5.24. カンタベリー
イタリア出身のイギリス神学者聖職者。初め法律を学び,ノルマンディーベネディクト会のベック修道院に入り,付属学校を創始してキリスト教学の中心とし,次いでカーン修道院院長となった (1063頃) 。ノルマンディー公ウィリアム (のちの1世) のために,そのイングランド攻撃の正当性を教皇アレクサンデル2世に保証させ,イングランド征服後カンタベリー大司教に任じられた (70~89) 。のちウィリアム1世と協力,イングランド教会のローマ教皇権からの独立をはかり,またウィリアム2世即位を支持した。

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世界大百科事典(旧版)内のランフランクの言及

【キリスト教文学】より

…ザンクト・ガレンは11世紀初めに寺伝の有能な編者エッケハルト4世Ekkehart IV(980ころ‐1060ころ)をもった。つづいて冷厳な雄弁僧ペトルス・ダミアニ(《歌の中の歌》その他の作者)や,カンタベリー大司教であったランフランクLanfranc(1005ころ‐89),アンセルムスの両権威,なかんずくパリ大学に多くの聴講者を集めたアベラールとその論敵で当時教界の重鎮であったクレルボーのベルナールらが次代を代表する。ことにアベラールとその愛人エロイーズの悲痛な恋愛の物語は人々にあまねく知られ,2人が交換した多くの書簡,とりわけ第1の《わが不幸の物語》は,中世宗教文学に異彩を放っている。…

※「ランフランク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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