日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
リオ・グランデ・ド・スール
りおぐらんでどすーる
Rio Grande do Sul
ブラジル南部の州。同国の最南端に位置する。面積28万2062.0平方キロメートル(1996)、人口1018万7798(2000)。州の中部、米作が盛んなジャクイ川の谷を境に、北半のブラジル高原南端部と南半の緩く波打つガウシャ草原とからなる。温帯性の湿潤な気候下で、大豆、米、サツマイモ、大麦、ブドウ、マテ茶、トウモロコシ、小麦、タバコ、タマネギ、リンゴなど多様な農業が営まれている。とくにガウシャ草原ではウシとヒツジの牧畜と穀物生産が盛んである。ブラジルではサン・パウロ州など南東部諸州と並ぶ経済力をもつ州で、州都ポルト・アレグレとその周辺には、食品、皮革、繊維、金属などの工業も発達している。
[松本栄次]