ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アレグレ」の意味・わかりやすい解説
アレグレ
Allégret, Yves
[没]1987.1.31. パリ
フランスの映画監督。1940年代に流行したフィルム・ノアール作品で名声を博した。映画監督だった兄マルクの助手として映画界で働くようになり，アウグスト・ジェニーナやジャン・ルノアールの監督助手も務めた。1930年代当時のフランスで前衛的な作品に取り組む監督たちの下で働きながら，作品中に表現された印象主義やシュルレアリスムの発想に影響された。短編映画やコマーシャルを制作した時期を経て，1941年に初めて長編映画を監督した。"Les Deux Timides"（1942），『デデという娼婦』Dédée d'Anvers（1947），『美しき小さな浜辺』Une si jolie petite plage（1948），"Manèges"（1949），『狂熱の孤独』Les Orgueilleux（1953），"Oasis"（1954），"Germinal"（1963），"Johnny Banco"（1967），"L'Invasion"（1970），"Orzowei"（1975），"Mords pas—on t'aime"（1976）などの作品があり，なかでもシモーヌ・シニョレが主演した作品に優れたものがある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報