リョウ・かなしむ・うすい

普及版 字通 の解説


12画

[字音] リョウ(リャウ)
[字訓] かなしむ・うすい

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は京(きよう)。京に涼・諒(りよう)の声がある。京は京観(けいかん)の象。京観は戦場の遺棄屍体を塗りこんだ凱旋門、これを軍門として設けた。旡(き)は慨(なげ)くときの姿勢を示す象形字。京観に対して嘆くのは、敗戦や戦死を悲しむ意で、凶事をいう。〔説文〕八下に「事善からざるるをと言ふなり。爾に、なり」というも、今の〔爾雅〕にその文はみえない。〔広雅、釈詁一〕に「なり」というのは(薄)の意。また〔玉〕に「悲しむなり、酸楚(さんそ)なり」とあり、悲涼の意はこの字が本字である。〔汗簡〕に「古爾、涼をに作る」とみえる。〔左伝、荘三十二年〕「(くわく)(国名)に涼多し」はの仮借。諒闇(りようあん)の諒も、と同じく、京観に対する哀告儀礼を示す字であろう。

[訓義]
1. かなしむ。
2. うすい、つまらない。

[語系]
・涼・諒liangは同声。京声の字のうち、景・高明の意。また來(来)母(らいぼ)の字は多く悲涼の意を含むようである。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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