ルイ13世様式(読み)ルイじゅうさんせいようしき(英語表記)Louis XIII style

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルイ13世様式」の意味・わかりやすい解説

ルイ13世様式
ルイじゅうさんせいようしき
Louis XIII style

1620~60年のフランスの美術様式。ルイ 13世,リシュリューマザランの時代で,建築では,初めアンリ4世時代の赤煉瓦と白い縁石,青のスレートぶきの屋根が普及した。グロボアの邸館 (1600頃) ,フランソア・マンサールのバルロアの邸館 (1626~36) などがその例である。他方,サロモン・ド・ブロスのパリのリュクサンブール宮殿 (1614頃~30) ,ジャック・ルメルシエルーブル宮殿の時計のパビリオン (1624) ,マンサールのメゾンの邸館 (1642~48) ,ルイ・ル・ボーのビコントの邸館 (1657~61) などのようなバロック的傾向をもった石造建築も建てられた。聖堂建築では,ルメルシエのソルボンヌ聖堂 (パリ,1635~40頃) ,マンサールのバル・ド・グラース聖堂 (1645~46) が代表作で,いずれもイル・ジェズ聖堂型のファサードをもっている。

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