ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルメール・ド・ベルジュ」の意味・わかりやすい解説
ルメール・ド・ベルジュ
Lemaire de Belges, Jean
[没]1525
ベルギー生れのフランスの詩人,年代記作者。 J.モリネ,G.クレタンに師事し,初期の作品には大押韻派の色合いが濃いが,3度のイタリア滞在により文化の新風に接し,徐々に新境地を開拓し,プレイヤッドへの道を開いた。歴史物語『ゴール名家,トロイ奇行伝』 Les Illustrations de Gaule et Singularité de Troie (1509~12) は,ロンサールに『フランシアード』の着想を与えたといわれる。またトスカナ文化とフランス文化の和合を説く『両国語の合致』 La Concorde des deux Langages (13) においては,ダンテの用いた詩型テルザ・リマをフランス詩に初めて使い,ペトラルカ礼賛をフランスに導入した。
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