ルルモッペ(読み)るるもつぺ

日本歴史地名大系 「ルルモッペ」の解説

ルルモッペ
るるもつぺ

漢字表記地名「留萌」のもとになったアイヌ語に由来する地名。留萌川の河口部にあたる(山川地理取調図)。当地一帯は明治初年留萌村に含まれた。元禄郷帳に「つるをつへ」、「和漢三才図会」所載の蝦夷之図に「ルヽモツヘ」、享保十二年所附に「つつもつへ」とあるほか、「ルルモツベ」(協和私役)「ルルモツペ」(武藤「蝦夷日記」)、「ルルモヲツペ」(地名考并里程記)、「ルルモヲベツ」(西蝦夷地名考)などと記される。「地名考并里程記」では「夷語ルヽモヲツペの略語なり。則、潮の静に入る所と訳す、扨、ルヽとは潮の事、モは静と申事、ヲツは入る、ペは所と申事にて、満汐之節、此川へ潮の入る故、此名あるといふ」としている。「西蝦夷地名考」に「ルルモツペ 本名ルルモヲベツなり。ルルとは潮水の事、モヲとは少ししつ気ある事をいふ也(中略)しつけ少しある川といふ義也」と説く。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android