日本大百科全書(ニッポニカ) 「レスピナス嬢」の意味・わかりやすい解説
レスピナス嬢
れすぴなすじょう
M Julie de Les-pinasse
(1732―1776)
18世紀フランスの文学サロンの主宰者。ダルボン伯爵夫人comtesse d'Albonの私生児として、リヨンに生まれる。長らくデファン夫人に仕えたのち、彼女自身も文学サロンを主宰し、そこには、ダランベール、コンディヤック、チュルゴー、コンドルセらが常連として招かれた。駐在イスパニア大使の息子ド・モラ侯爵marquis de Moraとギベール伯爵comte de Guibertあてに綴(つづ)った彼女の書簡(1809没後刊)には、多感な知的女性の風貌(ふうぼう)が横溢(おういつ)していて興味深い。
[市川慎一]
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