デファン夫人(読み)でふぁんふじん(英語表記)Marie de Vichy-Chamrond, Marquise du Deffand

日本大百科全書(ニッポニカ) 「デファン夫人」の意味・わかりやすい解説

デファン夫人
でふぁんふじん
Marie de Vichy-Chamrond, Marquise du Deffand
(1697―1780)

フランス18世紀における有名なサロン主宰者チュルゴーダランベール、その他百科全書派の哲学者たちが出入りした。晩年は盲目になり、読書係としてレスピナス嬢を雇うが、レスピナス嬢がサロンを開くと、それに常連を奪われ、淋(さび)しい孤独な生活を送る。イギリス文人ホレース・ウォルポールなどとも交わした手紙は、その文章のみごとさにより、よく知られている。

[原 好男

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デファン夫人」の意味・わかりやすい解説

デファン夫人
デファンふじん
Deffand, Marie de Vichy-Chamrond, marquise du

[生]1697.12.25. ブルゴーニュ
[没]1780.9.23. パリ
フランスの女流文学者。自宅にサロンを開き,ダランベール,モンテスキューフォントネル,ボルテールら多くの文人と交遊。晩年に 20歳下のイギリスの作家 H.ウォルポールに恋し,彼にあてた手紙は,その『書簡集』 Les Lettres (1809~65) 中の白眉である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報