ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レムゼン」の意味・わかりやすい解説
レムゼン
Remsem, Ira
[没]1927.3.4. カリフォルニア,カーメル
アメリカの有機化学者。コロンビア大学修士課程修了後,ミュンヘンおよびゲッティンゲン大学留学。ゲッティンゲン大学で学位を取得後,テュービンゲン大学助手として化学研究を始める (1870) 。ウィリアムズ・カレッジ教授 (72) ,ジョンズ・ホプキンズ大学教授 (76) ,同総長 (1901) 。スルホンフタレインを研究。その研究中 o-スルホ安息香酸イミドを得,これを協同研究者 K.ファールベルクが「サッカリン」という名で特許を取った。また食用合成物質の人体に対する有害作用を研究した。研究志向型の大学として登場したジョンズ・ホプキンズ大学にあって,応用研究よりも基礎研究を重視した。また当時最先端をいくドイツ流の実験室技術を積極的に導入,アメリカの化学研究の水準向上に努めるとともに,『アメリカ化学雑誌』 American Chemical Journal (現 Journal of American Chemical Society) を創刊し,学界を導いた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報