普及版 字通 「ロウ・いやしい」の読み・字形・画数・意味

7画
[字訓] いやしい
[説文解字]

[字形] 会意
匸(けい)+
(丙)(へい)。〔説文〕十二下に「側
なり」とし、
声とするが、声が合わない。「側
」の意も明らかでなく、〔
伝〕に「側幽なり」に作る。側陋(そくろう)の意であろう。また一義として「箕(き)の屬なり」とするが、その用義例をみない。〔書、微子〕「乃ち
の犧牲を竊攘(せつじやう)す(盗む)」を〔史記、宋世家〕に「乃ち
の祀を陋
す」に作り、〔徐広注〕に「一に云ふ。今殷民、
犧を
す。
一に云ふ、陋
して
を
す」とあり、「陋
」は「竊攘」にあたる。一時隠匿することを
といい、
はその穴室などの門戸の象を示すものであろう。卜辞に報乙・報丙を
・
に作り、匚は凹(ほう)とよばれる祭名。凹はまた報に作る。
は卜辞では報丙という祖神の
号であるが、側
の
とは関係がなく、側
の
は陋の初文。陋は聖所を示す
(ふ)に従う字であるから、犠牲の窃攘・隠匿は、そのようなところで行われたのであろう。その行為を陋という。[訓義]
1. いやしい、陋の初文。
2. 箕の類。
3. のがれる、かくす。
[声系]
〔説文〕十四下に
声として陋を録し、「
陜(やくけふ)なり」という。
の声義を承ける字であろう。[語系]
・
loは同声。
は
の繁文とみてよい。
・漏・瘻・縷loも同声。声義の関係を考えうる語である。出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

