ロベドゥ族(読み)ロベドゥぞく(その他表記)Lovedu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロベドゥ族」の意味・わかりやすい解説

ロベドゥ族
ロベドゥぞく
Lovedu

南アフリカ共和国北東部,リンポポ州に住むバンツー語系の一民族。トウモロコシモロコシ,雑穀類を栽培し,副次的に狩猟,動物飼育を行なう。近隣ベンダ族ショナ族と文化的には共通する部分が多い。外婚制父系リニージがあり,これらは氏族とは性格の異なるさらに高次の集団にまとめられている。母方交差いとこ婚好み,いくつかのリニージが婚姻の輪をつくって,いわゆる「一般交換」の体系を示していることもある。女性が,社会的にかなりの力をもっており,伝統的には雨乞いと結びついたかなり発達した神聖王権をもっていた。その王は,19世紀初めよりずっと女性が務めていた。

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世界大百科事典(旧版)内のロベドゥ族の言及

【雨乞い】より

…雨に生活を依存するアフリカの牧畜民や農民のあいだでは,降雨をつかさどる雨乞師の社会的地位が高い。ロベドゥ族(南アフリカ)の女王は,政治的な首長であると同時に,神から任命されて最高の位についた雨乞師でもある。この女王には補佐役の雨乞師が従っていて,雨を降らせる最高の権限は女王に与えられ,女王の気分の良し悪しが天候に影響し,女王が死ぬとかならず旱魃(かんばつ)が訪れるという。…

※「ロベドゥ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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