ロリア(読み)ろりあ(その他表記)Achille Loria

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロリア」の意味・わかりやすい解説

ロリア
ろりあ
Achille Loria
(1857―1943)

イタリア人口学者、経済学者、社会学者。マントバに生まれる。シエナパドバ、トリノ各大学の教授を務め、上院議員にもなったことがある。彼の業績は、ほぼ三つに整理することができる。一つは人口と社会システムの関係、人口と政治・経済の関係を検討して人口学を発展させたことである。第二は、マルクス主義が先験的な方法と考えられて不信を買っていたことにかんがみ、経済が道徳、法律、政治などを決定する下部構造であることを実証的に検証しようとし、またその成果に基づいて土地の分配制度の改革を提唱したことである。そして第三は、資本主義的財産の科学的研究を中心とした社会学を樹立しようとしたことである。主著に『社会学』(1901)がある。

[矢澤修次郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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