日本大百科全書(ニッポニカ) 「ローラント・ホルスト」の意味・わかりやすい解説
ローラント・ホルスト
ろーらんとほるすと
Henriette Roland Holst-van der Schalk
(1869―1952)
オランダの女流詩人。斬新(ざんしん)な自由律ソネットで詩壇に華やかにデビュー(1893)。ロシアの革命思想に共鳴し、詩集『新しき誕生』(1903)、『上昇の道』(1907)にはその傾向が顕著である。またダンテの影響を強く受けた『森の女』(1912)を発表する。1927年叙事的叙情詩『英雄神話』を書いて、ロシアに決別し、宗教的社会主義に転向した。ほかに戯曲『トマス・モア』(1912)、伝記では、代表作『トルストイ』(1930)はじめ『ルソー』(1912)、『ホルテル』(1933)などがある。
[近藤紀子]