アイリアノス(読み)あいりあのす(英語表記)Klaudios Ailianos

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アイリアノス」の意味・わかりやすい解説

アイリアノス
あいりあのす
Klaudios Ailianos
(170ころ―230以後)

ギリシア語で著作を残した古代ローマの文人。書簡体の文学やわずかの断片のほか、主著動物特性について』Peri zōōn idiotētos17巻と『さまざまな話』Poikilē historiā14巻が現存する。ストア派の立場にたつ著者は、前者で動物の習性や珍談奇聞を紹介しながら、そこから人間は神の摂理に従って生きることを学ぶべきだと説き、後者では人間界の雑多なエピソードを羅列している。いずれも先行の諸文献から無秩序に話題を拾い集めた作品である。

[中務哲郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アイリアノス」の意味・わかりやすい解説

アイリアノス
Ailianos, Klaudios

[生]170頃
[没]235
ローマのギリシア語作家。作品『雑録』 Poikilē historia (14巻) ,『動物の特性について』 Peri zōiōn idiotētos (17巻) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android