イギリス法(読み)イギリスほう(その他表記)English law

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イギリス法」の意味・わかりやすい解説

イギリス法
イギリスほう
English law

元来はイングランドの法を意味する。イギリス帝国の海外発展に伴い自治領や植民地にも移植され,さらに独立後のアメリカ合衆国にも摂取されるなど世界的に広がり,英米法系として,ヨーロッパ大陸諸国の属する大陸法系とともに世界を二分している。その特色としては「判例法定主義」「法の支配」「陪審制度」の3点をあげうる。「判例法定主義」は裁判所の判決によって形成される判例法を第1の法源としており,さらにコモン・ロー common lawと衡平法 equity,そのほか先例拘束性の理論が含まれる。「法の支配」とは,国王であれ国家であれ通常の裁判所が運用する正式の法律によってのみ支配されるという原則であり,ピューリタン革命およびそれ以後の政治的過程によって確立された議会主義的原則とともに,近代イギリス民主制の二大原理を形づくっている。「陪審制度」とは,法律専門家でない一般市民を司法過程に参加させる制度であり,イギリス法が全体として国民に理解されやすい,実用的かつ具体的なものであるという性格を示すものであるが,近年は衰退傾向にある。

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関連語 コモン

世界大百科事典(旧版)内のイギリス法の言及

【英米法】より

…イギリス法――イングランドとウェールズの法――およびその影響を強く受けた法の総称。コモン・ローという言葉がこの意味で用いられることもある。…

※「イギリス法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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