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自治領 じちりょうDominion

翻訳|Dominion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自治領
じちりょう
Dominion

元来は大英帝国の有力な植民地に与えられた名称であるが,その意味は時代とともに変化した。 1867年にカナダが自治権を獲得した際に初めてこの名称が与えられ,以後オーストラリア,ニュージーランド南アフリカにもこの名称が与えられた。第1次世界大戦までは自治領に国際法上の主体性は認められなかったが,戦後のパリ講和会議には個々に代表を送り,国際連盟にも原加盟国として参加した。さらに 1926年のイギリス帝国会議でバルフォア報告が採択され,自治領はイギリス国王に対する共通の忠誠によって結ばれるコモンウェルスの一員としてイギリスと対等の地位を有することが宣言された。 31年のウェストミンスター法律は,カナダ,オーストラリア,ニュージーランド,南アフリカ,ニューファンドランドを自治領としてあげ,法的に完全な独立国であることが宣言された。第2次世界大戦後は完全な独立国として外国と条約を結び,外交使節を交換するようになり,国際連合の加盟国にもなった。

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デジタル大辞泉の解説

じち‐りょう〔‐リヤウ〕【自治領】

ある国家領土の一部であって、広範囲の自治権を有するもの。特に、イギリス連邦を構成する独立前のカナダ・オーストラリアなどをさすことが多い。

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百科事典マイペディアの解説

自治領【じちりょう】

国家の領域の一部でありながら広範囲の自治権をもつもの。典型的なものはイギリス連邦諸国中の自治領で,英国王を共通の元首とし,英本国から任命された総督が元首を代表しているが,実際には独立国の地位と権限をもっている。
→関連項目植民地

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世界大百科事典 第2版の解説

じちりょう【自治領】

国際法上は,イギリスの〈ドミニオンDominion〉の訳語として使われてきた。もともとはイギリス帝国の有力な植民地に与えられた名称であるが,現在はイギリス本国と元首を共通にする主権国家を指す。第1次大戦前,植民地にすぎなかった自治領は,戦後,国際連盟に加盟するなどして,国際法上の主体性を徐々に獲得していった。そこで,1926年に帝国会議が採択したバルフォア報告は,イギリスおよび自治領は平等の地位をもつと述べ,31年のウェストミンスター憲章は,〈自治領〉の表現は,カナダ,オーストラリア,ニュージーランドなど6共同体のどれかを意味すると規定した(1条)が,当時のコモンウェルスは,イギリスとこれら6自治領によって構成されていた。

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大辞林 第三版の解説

じちりょう【自治領】

形式上はある国家の一部だが、広範囲の自治権をもった実質上は独立国である領土。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自治領
じちりょう

国際法上はイギリス連邦(コモンウェルス)内のドミニオンDominionの訳語である。イギリス連邦の構成メンバーでかつて白人の植民地であったカナダ、オーストラリア、ニュージーランドのそれぞれの特殊な地位をさすが、現在ではこの呼称はしだいに用いられなくなっている。南アフリカも以前は自治領の立場にあったが、1961年共和制に政体を変え、自治領でなくなり、またイギリス連邦からも離脱した。[池田文雄]

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