イワボタン(読み)いわぼたん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イワボタン」の意味・わかりやすい解説

イワボタン
いわぼたん / 岩牡丹
[学] Chrysosplenium macrostemon Maxim.

ユキノシタ科(APG分類:ユキノシタ科)の小草本。全体ほとんど無毛で、葉は対生する。早春に淡黄緑色の花を開き、萼(がく)裂片は4枚で斜開し、8本の雄しべが花外に突き出る。花弁はない。沢沿いのやや暗い湿った所に生え、関東地方以西の本州の太平洋側、四国九州に分布する。

[若林三千男 2020年3月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のイワボタンの言及

【ネコノメソウ】より

…日本には14種が産し,そのうち約半数は日本の特産種である。この属はネコノメソウ,イワボタンC.macrostemon Maxim.,ボタンネコノメC.fauriei Fr.var.kiotense (Ohwi) Ohwi(イラスト),ハナネコノメC.album Maxim.var.stamineum (Fr.) Hara(イラスト)のように葉を対生するものと,ヤマネコノメソウC.japonicum (Maxim.) Makino(イラスト),ツルネコノメソウC.flagelliferum Fr.Schm.のように葉を互生するものとの二つの群に大きく分類され,花の色や種子表面の形状も種を見分ける重要な特徴となる。【若林 三千男】。…

※「イワボタン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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