ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インダスカワイルカ」の意味・わかりやすい解説 インダスカワイルカPlatanista minor; Indus River dolphin クジラ目ハクジラ亜目ガンジスカワイルカ科ガンジスカワイルカ属。ガンジスカワイルカよりわずかに小さく,体長は雄約 2.2m以下,雌約 2.6m以下である。出生体長は 70~90cm。外見はガンジスカワイルカとまったく変らない。体色は灰色で,背部はやや濃色である。噴気孔は1個で頭部正中線の左側に位置する。眼は陥没し,著しく小さい。頸椎骨が長く遊離しているので,頸部の位置が明瞭である。背鰭 (せびれ) は体の後方5分の3に位置し,わずかに隆起する程度で,幅が広く三角形状で先端はきわめて鈍い。背鰭から尾鰭中央にかけてキール (稜状の隆起) があり,腹側には肛門のやや後方にキールがある。胸鰭は四角形に近く,幅広で比較的大きい。嘴 (くちばし) はきわめて細く長い。細い円錐歯が上顎骨に左右 26~39対,下顎骨に左右 26~35対ある。嘴前方の歯は長く,口を閉じた状態でも外に出ていて,形状はガビアル (魚食性のワニ) に似ている。単独ないし数頭の群れで行動するが,まれに 30頭以上の群れをなす。出産期は4~5月。胸鰭の片側を川底につけてエコロケーション (反響探査) を行い,障害物を避けたり,餌を探したりする。エビ類や魚類を捕食し,おもに川底近くで索餌を行うと推測される。インダス川流域の中流および下流に広く分布する。絶滅危惧種。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「インダスカワイルカ」の意味・わかりやすい解説 インダスカワイルカいんだすかわいるか →ガンジスカワイルカ 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by