エカホウ素(読み)エカホウそ(その他表記)eka-boron

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エカホウ素」の意味・わかりやすい解説

エカホウ素
エカホウそ
eka-boron

D.I.メンデレーエフ元素周期律を発見したとき,周期表中の空位に入ると予言された仮想元素の1つ。ホウ素同族であるという意味で,スカンジウムに対してエカホウ素という名でその物理的,化学的性質を予言した。この予言された仮想元素は 1879年に,スウェーデンの化学者 L.F.ニルソンによりガドリン石から発見され,スカンジナビアにちなんでスカンジウムと命名された。メンデレーエフの予言の正しさが立証された一例である。エカはサンスクリット語で1の意味をもつ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android