ガドリン石(読み)がどりんせき(その他表記)gadolinite-(Y)

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガドリン石」の意味・わかりやすい解説

ガドリン石
がどりんせき
gadolinite-(Y)

おもに花崗(かこう)岩ペグマタイト中に産する鉱物。まれにアプライト花崗岩中にも産し、蛍石、褐簾(かつれん)石、ゼノタイムジルコンなどと産する。普通は塊状であるが、柱状ないし板状結晶の場合もある。主成分の希土類元素はおもにイットリウムであるが、まれにセリウムの多いものもある。イットリウムの約半分をカルシウムで置き換えたものはカルシオガドリン石とよばれる。イットリウムを発見したフィンランドの化学者ガドリンJ. Gadolinにちなんで命名された。

松原 聰]


ガドリン石(データノート)
がどりんせきでーたのーと

ガドリン石
 英名    gadolinite-(Y)
 化学式   Y2Fe2+Be2Si2O10
 少量成分  Ca,Th
 結晶系   単斜
 硬度    6.5~7
 比重    4.2~4.8
 色     黒~黒褐,緑~緑黒
 光沢    ガラス
 条痕    緑灰,淡褐
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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