エッジワース指数(読み)えっじわーすしすう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エッジワース指数」の意味・わかりやすい解説

エッジワース指数
えっじわーすしすう

エッジワース算式Edgeworth formulaに従って算出された総合物価指数。その算出の手続は次のように行われる。消費者の購入する財がn種類あるとして、その全体としての物価水準(総合物価水準)を0時点(基準時点)とt時点とで比較するものとする。そして、第1種類の財の0時点における価格と購入量をそれぞれP01、Q01とし、t時点におけるそれらをそれぞれPt1、Pt2とする。第2種類以下の財についても同様に、0時点の価格と購入量をそれぞれP02、Q02、P03、Q03、……、P0n、Q0nとし、t時点のそれらをそれぞれPt2、Qt2、Pt3、Qt3、……、Ptn、Qtnとする。そうすると、0時点に対するt時点でのエッジワース算式を用いた総合物価指数、つまりエッジワース指数は

によって計算される。この算式は、基準時点の購入量のみをウェイトとするラスパイレス算式による指数が、真の物価指数に比して一般に過大に測定され、また、比較時点の購入量のみをウェイトとするパーシェ算式による指数が、逆に過少に測定される傾向があるため、それを修正するように、両時点の購入量の変化を考慮して、両者平均値をウェイトとして用いたものである。F・Y・エッジワースの提唱による。

高島 忠]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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