エレア派(読み)エレアは(英語表記)Eleatics

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エレア派」の意味・わかりやすい解説

エレア派
エレアは
Eleatics

前6世紀の後半南イタリアのエレアに起った哲学一派クセノファネスパルメニデスゼノン,メリッソスらが代表者。その学説は存在のあらゆる有限な規定性,変化を否定し,無規定的で変転しない純粋な存在のみを認める一元論である。創始者クセノファネスは神を一者と呼んで多神教を攻撃し,この派を体系化したパルメニデスは,純粋な唯一の存在という概念を多様性の概念に鋭く対立させ,それに向う純粋な思考を唯一の確実な認識とした。ゼノンはこの一者の概念を最も純粋に抽象し,一と多の対立を明確にした。彼はその学説を鋭い論理により擁護しており,アリストテレスによって弁証法の創始者といわれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android